営農事業

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 弊社は出雲市南部の中山間地区に位置しております。近年は急速に過疎化および高齢化が進行し耕作放棄地、担い手の減少により、昔のような心安らぐ緑豊かな田園風景が見られなくなっているのが現状です。
 そこで、弊社が今何をすべきで何が必要なのか、地域の方々は今何を望んでいるのか、未来ある子どもたちへ今何を伝えていくのか…たどり着いたのは『米作り』でした。
 郷土の基幹産業として建設業を営み地域とともに発展してきた弊社は、田の重要な役割や魅力を知っています。今こそ保有する人材、機械やノウハウを活用し、「地域づくりの担い手」として社会および地域へ貢献します。
すべては未来のために…

農業用大型ドローンをいち早く
取り入れ活用しています

 今後の農業において新技術をいかに活用するかが、農業従事者の高齢化、人手不足に直面した我が国の農業にとって生き残りと成長産業化のカギであると日々実感していました。
 そこで、最新型ドローンを活用し、先ずは肥料や農薬散布の省力化を図り、スマート農業のフロントランナーとなるべく液剤散布と粒剤散布ができる農業用大型ドローン(エンルート社、AC1500)を平成30年5月に導入しました。(※ドローンでの工事用写真撮影について前々から自社で行っている実績あり)
 この機種は9リットルの大容量を積載し、GPS などの電子制御と高性能で大容量のバッテリーを搭載しているため広範囲で効率の良い散布を実現しています。(概ね1ヘクタールの農地を液剤なら10分で、豆粒なら5分で散布)することができます。

※使用しているドローンは農林水産航空協会の性能認定許可を得ています。(登録番号:JRM1153)
※ドローン操縦者は技能認定を農林水産航空協会から受けたものが行っています。(認定証番号:2018-M0519)
※飛行にあたっては国の許可・承認を得ています。また、島根県へも事前に事業計画と事後の報告を行っています。

 農業用ドローンでの肥料・農薬散布の受託について可能です。ご相談・ご質問等何なりとお問い合わせください。また、空撮用ドローンについても保有しておりますのでお気軽にお問合せください。

中山間地区における田の重要な役割

1. 食糧生産の場

 平坦地に比べて昼夜の温度差が大きく、最高気温も低めなため、稲穂がゆっくり実ります。また、いもち病等を予防するため控えめに施肥したり、特有な粘性土壌であるため耕作に手間を要しますが、お米は食味が良いと言われます。

2. 洪水防止、水源かん養の役割

 河川・ため池の水を利用することで、自然状態ではすぐに流下する雨水を迂回・滞留させます。さらに上の田から下の田へ水を落とす田越しかんがいが多く、水を溜める機能が高まります。
 また、地下浸透水が下流域で再利用され、適度な流量を保ちながら河川へ注いでいます。

3. 土石流防止の役割

 当中山間地区では斜面地形を利用した田が大半を締め、管理されなくなると畦畔が崩れ、多量の雨が斜面を削りながら流下します。さらに乾燥により生じた亀裂から雨水の地下浸透が増加するなど、土砂崩壊発生の確率が高まります。

4. 多様な生き物を育む役割

 当中山間地区は、山、ため池、水路、田んぼ、畑、集落等が混在する多様な生態系を形成しています。その豊かな生態系に支えられた景観は、農村の源風景の形成や伝統文化の継承等、多面的な機能を発揮しています。